横山ゆかり 2019政策「水辺の活用」

〇水辺の活用 (更新日2019年4月12日)

【水辺の現状と課題】

「品川の水辺を運行する屋形船はトラックの多い高速道路など、東京の裏側を見ることができるというマニアックな感じで、想像よりも面白い!」というご意見があります。ただ、一度乗れば十分であり、もう一度、同じルートで乗りたいか?と言われると、ノーというお声もあります。
一般の方々にとって、東京においては、普段あまり船に乗る機会がないため、「船に乗る体験」「割と低い橋桁の下をくぐるスリルを味わう」という楽しみ方ではないでしょうか。

そのような現状をより日常的なものにしていくためには、水辺環境の改善が必要です。
具体的には、民間企業が積極的に商業をしたり、イベントをすることができる環境づくりが重要です。
現在も、区や地域の方々は様々なチャレンジを行っていますが、まだ水辺を活用しきれているとは言えない現状があるのは、都心と水辺が感覚的に遠いため、気軽に「行ってみよう!」と思わない、ということがあるからではないでしょうか。

東京のインフラは、東海道から始まり、南北軸が強く、埋め立ても南北軸を強調するように段階的に水辺を東側に拡大させた経緯があり、ゾーニングもそのような層状です。
東西のつながりが弱く、鉄道はりんかい線があります。道路は、高速や環七などの大通りで、トラックのイメージが強いです。
さらに、東海道を中心に栄えていき、生活に必要な反面、運輸機能・清掃工場など身近にあると困る(通称:NIMBY)が埋め立て地域や水辺にある状態なので、あまりイメージが良いとは言えず、敢えて上記ルートを通り、「水辺に行きたい!」という気持ちはしない、というご意見が寄せられていることが課題です。

【それでは、どこから手をつけていくのか?】

長年を経て出来上がった都市構造を変えることは急にできることではありませんが、まずは、東西の移動手段の改善を試みるのが最初ではないかと、私は考えます。ただ、鉄道や道路を増やすということではなく、今あるものに手を付けて、まずは社会実験的に始めるのが良いのですが、その1つが自転車道の整備です。

自転車道の需要は増えており、都心でもだいぶ整備されています。
どこか適していそうな都心エリアから、水辺に抜けられるルートを見つけ、そこに安全で、デザイン的にも優れた自転車道と、自転車用の休憩所、シャワー室やロッカどのステーションを設けます。
同時にシェアサイクルを充実させることで、普段は自転車を利用しない方々にも、楽しんでいただけるようにして、イベント等も開催します。

自転車で大井埠頭の方面に行くと、スムーズなルートを使えば割と近いことが分かります。(歩道橋などもあるため、事前のルート選びは必要です。)

忘れてはいけないのは、そのような空間が「おしゃれ」で「カッコいい」ことです。「真新しく」「カッコいいもの」ができると、今の世の中では、人々が集まってきます。

以上のようなツールを使うことで、品川の水辺空間を間接的に近く感じていただくことができ、人々がそちらに流れるようになれば、そこに「チャンスあり!」と民間企業等が参加し、東京の水辺が変わっていく可能性があると考えています。

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